みにくい人生にデザインを

DesLIFE@KazBou

サイト外注時の注意点

   

1年ほど前に一人の友人が起業。

友人は僕がデザイナーをやっていたことを知りません。
当然、僕も友人が起業したことは知らない。

共通の友人伝いに聞いたのが最初でした。
「え!?なんか楽しそうなことやってるやん!」
と色々と話を聞いてました。

が、蓋を開けてビックリ

起業、独立を目指している場合、デザインを外注することもあるかと思います。

その時に気をつけるべきこと。
そして、その対策。
これらを今回のテーマに進めていきます。

準備と初期投資

久々に顔を合わせた友人。
近況報告も兼ねて色々と話をしていました。

聞くところによると、業種はハウスクリーニング。
掃除代行がメインのようです。
Webと大手企業からの下請けが主な集客源。

多数のWebサービスへの登録。
そして自社Webサイトも外注しWeb集客の準備万端

Webサイト作成にかかった費用は¥30万。
相場的には個人規模で出す費用としてはぼちぼち。
的を得た適正な価格帯だと思います。

他にも必要な機材などを揃えるのに¥70万ほど。
初期投資額は計¥100万。

起業するには安い方になるのかな。
この参入のしやすさから非常に人気のある市場だそうです。
それだけ市場もデカいってことですな。
ふむふむ。

すると当然、その分ライバルも多くなる。
なので¥30万のホームページを所有することは大きなアドバンテージですね。

サービスに対する価格設定やコンセプトなどなど。
ビジネスモデルを更に詰めれば良い利益が出せそう。
話を聞いた時点ではサイトは未完成で、もう少しで仕上がるとのことでした。

デザイナーの端くれとして、是非とも参考にさせてもらいたい!
個人規模で¥30万のホームページなら期待大っ。
そう思い、友人のホームページが完成するのをワクワクして待ってました。

 

 

 

蓋を開けて愕然

その友人との話から1ヶ月後。
自分のことに追われ、すっかりホームページのことを忘れていました。笑

ある時ふと思い出し、友人から得た情報で検索。
SEOにはこだわっていたのでGoogle検索の1ページに!

さすが、しっかりしている
大きな期待を胸に、いざリンクをクリック。

参考にさせてもらいますよーっと。
ポチッとな。

 

 

 

 

 

、、、。

 

 

 

 

 

、、、、、、!!

 

 

 

 

 

え!?

 

 

 

 

 

ダダダダダダダダっダサッ!!

 

違う!
ダサいのはまだいい!
ちょちょちょちょちょっと待って。

何がどこにどうなってんの!?
ってか、これ、何が伝えたいの!?
わかりにくっ!

トップページを開いて愕然。
そこに表示されたのは何年前だと言わんばかりサイト
あまり他人の仕事をどうこう言いたくはありません。

が、、、。

これはあかん。
いかにもテンプレートを使い回したデザイン。
いや、効率化の為にテンプレート使うのは当然なんですけどね、違うんです。

なんか、サイト隅っこに「リンク集」というリンク発見。
クリックすると、同じデザイナーが制作したであろう似たようなサイトが出て来る出て来る。

こ、これはどうしたことか、、、。
いや、もうちょいテンプレ変えようよ、、、。

どこをどう見ても¥30万は高い
友人に直ぐさま連絡したのは言うまでもありません。

友人から聞くところによると、制作は個人でされている方。
金額的にデザイン会社に依頼したのかと思っていました。

友人から話を聞いた上で「本当に¥30万!?」と思う箇所
サイト作成を外注する方は特に注意するポイントを2つピックアップします。

 

 

 

ヒアリングに注意

デザイン制作にヒアリングは必須

例えば、美容院に行ったら「どんな髪型にされますか?」って聞かれますよね。
これと同じ。

ヒアリングはWeb制作で一番大切な部分。
ここに8割力を注いでも良い程。
クライアントのイメージをどれだけ固められるかが重要です。

初校で上がってくるデザインは、デザイナーの純度100%でヒアリングした通りのイメージが仕上がってきます。
後で修正をすればするほど純度は下がり、ちんぷんかんぷんの変なサイトになる可能性が高くなります

美容院で「モヒカン」を注文して、途中で「パーマ」に変えればおかしくなりますよね?
それと同じ。

そうならない為に、デザイナーは徹底的にヒアリングをするのです。
友人の場合も勿論、ヒアリングを受けました。

受けたんでーすーがー。

メールを何度か送り合っただけだそうで。
そもそも、ヒアリングをするほどテンプレートが組み上がってないんですけどね。
薄利多売業者によくあるテンプレートでした。
テキストをテンプレートに流すだけで終わり。

ビジネスモデル、市場、コアコンピタンス、コンセプト、ターゲット。
デザイナーからヒアリングされる内容は売上に繋がる重要な判断ポイント。
広告物だから当然なんだけど。

勿論、ヒアリングにも人件費(時間)がかかります。
低予算であればヒアリングは削られて当然なので、制作発注をする前に予算内でのヒアリング内容を確認するのも対策の1つかもしれません。

 

 

 

スマホ対応に注意

次は技術的な面での話。
このご時世、スマホ対応されてないのは致命的です。

スマホ対応の仕方は色々あります。
一番多いのはレスポンシブ(可変式)と呼ばれるもの。
このブログもレスポンシブデザイン。
(Stinger5というテンプレート使用)

PCで見ているなら、ブラウザのウィンドウサイズを左右に。
スマホなら縦横で表示(デザイン)がリアルタイムで可変するので、知らない方は試してみてください。

要は、閲覧されているブラウザの「幅」で見た目(デザイン)が変化する
これが1つ「スマホ対応」の形。

ですが、個人的にはレスポンシブが最善だとは思っていません
PCとスマホ、どちらで見ても変化が少ないデザインが最高のデザインだと思っています。
「PCで見た時とデザインが違いすぎて何のこっちゃわからん!」と思われないようにする。
ならば、変化させる必要の無い1つの完璧なデザインを組み上げよう!って話。

その為、あえてレスポンシブにされていないサイトも多々あります。
これも1つの「スマホ対応」の形。

で、友人のサイトは後者。
PCもスマホも表示されるデザインは同じで、レスポンシブ(可変式)ではない。

でーもー!

表示されるだけで「対応」はされてないのね。
デザイン」云々ではなく「機能」として。
未対応のサイトをスマホで開くと、PCで表示されるデザインの左上部が拡大された状態で開きます

このブログで言ったらこんな感じ↓

一番最初に表示される物。
ファーストビューは凄く重要。

ここを軽視する事はデザインとは言い難いです。
拡大された状態で何を伝えたいんだ、と。

で、スマホ対応していない上にデザインも見難い。
PCで見難いものを、スマホの小さな画面に表示させればもっと見難くなるよ?って話。

勿論、タブレットやスマホ向けのデザインも制作するとなると、作業量は倍近くか、それ以上になります。
単純にPC用とスマホ用の2種類を制作しないといけないので価格も上がる。
テンプレートを持ってる業者は強いですけどね。

当然、予算的な都合でPCに最適化されたデザインのみの受注もあります。
そうなったとしても最低限、「機能」としてのスマホ表示は意識するところ

因みに、拡大された状態で表示される問題は「viewport」というタグを入れるだけで改善できちゃう。
たった1つのタグで最低限の表示問題を解決出来るんだから、スマホ向けに制作してなくても入れておくべき。

でも、なるべくホームページを持つなら、スマホ向けデザインは視野に入れるべき要素だとは思います。
予算が若干上がろうと外注するなら確認すべき。

お金を生み出す余地の無いものは、投資ではありません。

初期投資として効果のあるWebサイトを作る。
これは当たり前の事ですね。

 

 

 

依頼者に出来る事

他にも細かい部分を挙げればキリがないのですが、最後に簡単にまとめます。

友人のサイト規模なら¥5万程度でやってくれる業者はあります。
クラウドソーシングサービスを使えばもっと費用対効果は得られたかもしれません。

現状、サイト内の情報更新を依頼する度に¥1万かかるみたい。
1文字だろうが1万文字だろうが同じ。
ちょっとした情報を更新したくても中々出来ないので、友人は自分で出来るようになりたいと言っていました。

多かれ少なかれ、自分でサイトを扱う知識は持っているに越した事はありません
僕も何かしら手を貸せそうなところは手を貸すつもり。

とは言え、デザインやコーディングを一から学ぶにはそれなりに時間も労力もかかります。
なので自分の専門外の部分は他の専門家に外注するのは基本。

出来る事としては、とにかくリサーチをしっかりすること。
たくさんの業者を見て、その業者がどんなデザインをしているのか。

業者自体も、自社サイトが一番のポートフォリオなのですから。
依頼する業者のサイトが大した事なければ、仕上がってくる物も相応。

今回はリサーチ不足やビジネスモデルが確立出来てなかった友人の落ち度かなぁと。
ただ、これでヘコたれず日々前進している友人をただただ尊敬
別の集客路を持っているので、ビジネスとしても成功してるしね。

失敗も一つの学び。
この先、僕も友人もたくさん失敗すると思います。

それは同時に、新たな事に挑戦出来ている証拠
経験を上手く活かしていきたいですね。

 

 

 

P.S.—–

数日前に、車屋をやってるオーナーに話を聞く機会がありました、
そのオーナーは、お店のサイトを¥200万で依頼したそうです。
で、そこから圧倒的に集客が上がり、2年で¥200万をペイ出来たみたい。
(古くに作ったからスマホ対応できてないけど)

投資が上手い人はリサーチも、ケチるところも、投資するところも上手。
効果の無いものにお金を使うと、全く意味の無いものなってしまいます。

仕事も遊びも、上手に立ち回っていきたいですね。

何かの参考になれば幸いです。
ではでは。

仕 事

PAGE TOP